美容院(美容室)で失客してしまう理由ランキングとその対策方法についてまとめました。
美容師にとって失客は心が痛いですが、原因と対策方法を知ることである程度抑えることができます。この記事を参考に失客理由の把握と、来店してもらうための仕組みづくりに取り組んでいきましょう。
【この記事でわかること】
- 美容院の平均失客率は?
- 美容院の失客理由ランキングTOP10
- 失客を防ぐ為にできること
- 失客後の対策
- 失客は気にしないほうが良いのか?
目次
美容師の失客はショックだし悲しい
美容師にとって前触れのない突然の失客はショックだし悲しいですよね。
今まで当然のように毎回自分を指名してくれていたのに、ある日突然お店に来なくなるのは悲しいものです。
1年以上の長い付き合いのお客さんが突然来なくなったら「今まで来てくれてたのになぜ!?」と思ってしまいますよね。
厳しいようですが、美容師の価値は指名数や指名率で測られることも多いです。常連客が離れて指名客が減っていくのは恐怖でしょう。
しかし失客をすることに対して「悲しい・ショック」という思いだけでは失客を防ぐことはできません。なぜなら常連客が美容室に来なくなるには必ず原因があるからです。
お客さんが来なくなるのは必ず理由がある。
まずは失客をする理由を突き止める必要がある。
美容師にとっては「今もこれからも常連客」という感覚でも、お客さん側はお金を払っている以上サービスを選ぶ権利があります。
決してお客さんは「あなただけの顧客」ではないのです。では何が原因で常連客が来なくなってしまうのか?
この原因について考えていく必要があります。
美容院の常連客はいつでも失客する可能性がある
美容院の失客に関してまず頭に入れておきたいのは
- 美容院の常連客はいつでも来なくなる可能性がある
ということです。
常連客が通う理由や動機は強い場合と弱い場合があります。ほとんどの顧客は「絶対にこの店じゃなければいけない」という強い理由はないからです。
もしあなたの美容院に対して明確な理由や動機がなければ、顧客はいつでも失客する可能性があるということです。
美容室に通う理由が弱い例
では美容室に通う理由が弱い例としてどんな物があるのか?以下に挙げてみました。
【美容室に通う理由が弱い例】
- 家から近い
- 料金がリーズナブル
- 担当者がそれなりに要望に沿って仕上げてくれる
上記は美容室に通う理由が弱い例です。
例えば「家から近い」というのが理由なら、もっと近い場所に美容室がオープンしたら顧客が取られてしまいますよね。
じゃあ料金がリーズナブルなら?というと、もっと安くてサービス内容に大差のない美容室に取られます。
担当者のレベルが要望と合っているならどうか?というと、もし競合店が新規割引キャンペーンなどをやっていて、たまたま行って要望にバッチリ答えられる美容師がいたらそっちに流れるでしょう。
こういった弱い理由では同じような条件の競合が現れた際に顧客が取られてしまう可能性が高いです。
つまりは「その美容室(美容師)ならではのウリ」がない限りは常に離脱する可能性があるのです。
美容室に通う理由が強い例
では次は美容室に通う理由や動機が強い例です。
【美容室に通う理由が強い例】
- 担当者の美容師の技術が突出している
- 担当者の美容師が本気で向き合ってくれる
- 美容室のコンセプトが自分が求めているもの
- ここにしかないメニューがある
美容室に通う理由が明確なほど常連客になる確率は上がります。
例えば当店(名古屋市の薄毛専門美容室 松屋)では薄毛・抜け毛改善のための頭皮環境メニューを開発しており、現在は競合がほとんどいない状況です。
特に地方では提供する店舗が皆無!
差別化メニューとして顧客単価を大幅アップすることができ、現在は多くの美容室の新しいサービスとして導入をおすすめしています。
薄毛や抜け毛のお客さんが頭皮改善でよくなる姿を見られることもメリットの一つで、
- 「薄毛や抜け毛が気になった外出が楽しめない」
- 「美容室に行くのが恥ずかしい」
などのお悩みを持つお客様に向けたメニューとして大活躍しています。
顧客にとって「その店にしかないもの」を持っていると、美容院に行く理由や動機が明確になります。
美容室の失客率は〇〇%!!
では美容院の平均失客率はどれくらいになるんでしょうか。
結論から書くと美容室の新規顧客の全国的な平均失客率は平均70%と言われています。つまり新規顧客が100人来たら30人しか残らないということ。
人によって感じ方が違うかもしれませんが、70%以上が離脱すると考えるとかなり高いですよね。
この数字からわかることは
- 何もしなければ失客するのが普通である
ということ。
美容院側から見れば「このお客さんが常連になるか?」だけですが、お客さんにとっては「条件に合うお店ならどこでもいいや」と思うのがほとんどです。
そこで「この美容室に通うべきだ!」と思ってもらうことができなければ離れてしまいます。
つまり常連客になるには強い理由・動機作りが必要なのです。
美容室の自然失客理由ランキングトップ10
では美容室の失客理由にはどんなものがあるのか?ランキング形式でまとめてみました。以下のグラフは厚生労働省がまとめてものです。
こちらのグラフに加えて実際に聞いた「お店に行かなくなってしまったエピソード」も合わせて10個にまとめてみました。
⑩次回予約がうざい
次回予約がしつこい美容室がうざくて行かなくなってしまったパターンです。
「行きたい時に行きたい」というタイプの人にとって、日にちを決められることは非常にストレスです。
長期的なメニューやプランなのがわかってるならまだしも、何がなんでも次回予約を取ろうとするのはやめたほうがいいでしょう。
次回予約が欲しい場合は「次回もこの人に担当して欲しい!」と思ってもらえるような接客、提案を心がけるようにしてください。
⑨顔を忘れられた
一度来たことがあるお客さんの顔を忘れてしまい、失客したパターンです。
顔を忘れられたり、名前を間違えられたりすると存在自体を認識されてないようでショックを受けますよね。
忘れてしまうものは仕方がありませんが、予約の時点で過去の履歴を確認できますから、来店前にお客さんの情報を確認しておくことが大切です。
もしかしたら常連客になってくれるかもしれない人を、「名前と顔を忘れただけ」で逃してしまうのは大損害ですから、絶対に繰り返さないよう改善が必要です。
⑧常連客だからと手を抜かれた気がした
常連客だからと明らかに手を抜かれることも失客理由になります。
私も経験がありますが、「この人は私のお客さん」と当たり前のように思われることは気分が良いものではありません。
常連客にもお店を選ぶ権利はありますし、そもそもお金を払うのもお客です。
「常連客だから指名してくれるのが当たり前」なんて思っていると、いつの間にか離れてしまう可能性があります。常に顧客と向き合う姿勢は忘れないようにしましょう。
⑦担当者やスタッフの接客態度・身だしなみがよくなかった
次は担当者、スタッフの接客態度や身だしなみが良くないパターンです。
髪型や身だしなみは基本ですから、その基本ができていないお店は全体の信頼性を残ってしまいます。
また、指名した担当者は清潔感があっても、アシスタントに清潔感がないだけで一気にお客さんの心が醒めてしまうこともあります。
担当者だけではなく、お店全体の身だしなみや接客態度が低いという理由で失客することもありますので気をつけましょう。
⑥所要時間がかかりすぎる
当たり前ですが所要時間がかかり過ぎることは失客の要因になります。お客さんは全員が暇ではなく、ある程度時間を計算して来店されるお客さんもいます。
ゆっくりと会話を楽しむ様子があればいいものの、仕事の示唆がある場合はなるべく所要時間内に確実に終わるよう施術をしてあげましょう。
接客はたしかに重要ですが、その上で所要時間から大きく逸脱しないことが大切です。
⑤入店後の待ち時間が長かった
入店後の待ち時間が長いことで失客する可能性が高まります。予約をして来店したはずなのに15~30分も待たされるとイライラするのは当然ですよね。
私は予約してきたのに担当者が来るまで最大で45分かかったことがあります。もちろんその美容室には二度といきませんでした。笑
飛び込みで待っているならまだしも「予約をしているのに待ち時間がある」というのは明らかに不満材料になります。
④スタッフや客層の雰囲気が合わない
スタッフや客層の雰囲気が合わないことは失客の原因になります。
ただお店のコンセプトが「男らしさのメンズ専門!」などをウリにしている場合は、合わない顧客を諦めることも重要です。
- お店のコンセプトに合わないのか?
- 単にスタッフの接客態度や身だしなみによるものか?
など見極めが必要になるかと思います。
③指名していた担当者がやめた
指名していた担当者がやめたことによって失客するパターンです。
担当者の美容師が退職をした場合、お客さんが取る行動は2パターンあります。
- 別の担当者を指名する(又はフリー客に戻る)
- 別のお店に行ってしまう
「①」の別の担当者を指名する、又はフリー客に戻る場合はお店の経営として問題ありませんが、「②」の別のお店に行ってしまうようなら問題です。
たとえ担当者を指名していても、シャンプーやドライなどで別のアシスタントやスタイリストが担当する機会はいくらでもあります。
そこで担当者以外にもお気に入りのスタイリストがいれば、退職後も来店してくれる可能性は高いでしょう。
つまり「担当者ではなくお店に付いてもらう」という考え方を浸透させる必要があります。担当者ではなくお店全体を好きになってもらえるような接客を心がけましょう。
②担当者の技術や提案が良くなかった
担当者の技術や提案が良くない場合は失客の原因になります。
例えば接客や身だしなみがバッチリでも美容室の本懐は「施術」です。
- 希望通りの髪型にならなかった
- 髪色が要望と全く違っていた
- シャンプーが気持ちよくなかった
など、美容室の施術レベルが低い美容室は、たとえ接客や技術にいくら気をつけようと失客する可能性大です。
技術を身につければ都合よく常連客になるというわけではありませんが、最低限の技術を持つことが美容師としての大前提となります。
①引っ越しや生活の変化
そして最後の失客理由は引っ越しや生活の変化によるものです。
ある意味仕方がない部分ではありますが、仕事で営業時間中の来店が難しくなったり、距離的に行けなくなった場合はどうしても顧客は離れます。
物理的な要因も踏まえて、普段から美容室への集客を行っていく必要があるでしょう。
失客を防ぐためにできること
では失客を防ぐためにはどうすればいいのか?というと
- 失客の原因を正確につかむこと
が重要になります。失客には必ずタイミングがあります。
例えばいつもシャンプーを担当してくれる人がいつもと違う人(新人)だったとか、忙しくて会話もまともにできなかったタイミングで来なくなったなど必ず原因があります。
離脱のタイミングや原因を探ることが非常に大切になりますので、顧客の顔色には常に敏感になっておきましょう。
失客してしまった後の対策
もし失客してしまった人を呼び戻したい場合は、顧客リストへのアプローチが有効です。
顧客リストとは
- DMの郵送先住所
- メールアドレス
- 店舗アプリ
- LINE公式アカウント
- ホットペッパービューティー
などの顧客に直接連絡をすることができるリストのことです。
眠っているお客さんへイベントやキャンペーン情報を送ることで失客から復活してくれる確率が上がります。
【失客後のアプローチ例】
- 新規→失客後の場合:2回目の来店特典を付けるなど
- 常連→失客後の場合:常連客限定のプレミアム特典などを送って来店を促進する
美容院の来店頻度は一般的に2~3か月サイクルなので、連絡を送らない間に忘れてしまう可能性もあります。顧客に忘れられないように、定期的にイベントやキャンペーン情報を送るようにしてみましょう。
失客は気にしない方がいい?
美容院を経営する以上、何をどうしてもある程度の失客は起こってしまいます。
もちろん「気にするな」といっても気にしてしまうものですが、失客対策を最大限行った上で来なくなってしまうのは仕方がありません。
- 失客理由を作らないお店作り
- 失客の原因把握と改善
- 失客後のアプローチ
この3つのアプローチを丁寧に行い、お店の失客を防ぐ仕組み作りを心がけましょう。