美容室の売上アップ

美容室が価格競争に陥らないための対策とは?

美容室が価格競争に陥らないための対策とは?

美容室は価格競争に陥りやすい業界というのは周知の事実です。

競合の数が多く、店舗間での価格競争も激しさを増す美容業界。

この記事では、美容室が価格競争になりやすい理由や、価格競争に陥る美容室の特徴、泥沼の価格競争から抜け出すための対策について解説していきます。

美容室が価格競争になりやすい3つの理由

まず、美容室が価格競争になりやすい理由を紹介していきます。

①店舗数が増えすぎた

店舗数が増えすぎたことで、美容室は価格競争になりやすくなっています。

なぜなら、店舗数が多いとお客様の奪い合いも激しくなり、その競争の過程で価格を下げる美容室が出てきやすいからです。

ひとつの美容室が価格を下げると、競争するためにほかの美容室も価格を下げ、その地域の美容室全体が利益を上げづらい経営の体質になってしまうことも考えられます。

②インターネットの発達

インターネットの発達によって、美容室は価格競争になりやすくなりました。

インターネットを使えば、簡単に店舗同士の値段を比べることができ、安いサロンを簡単に探すことができるからです。

また、ポータルサイトなどがクーポン値引きを促進している現状も、価格競争を後押ししています。

③どのサロンもサービスが似ている

提供するサービスが似ていることも、美容室が価格競争になりやすい原因です。

どの美容室も、カット、カラー、パーマなど、提供するサービスはほぼ同じです。

つまり通常の美容室と同じ考えで経営をすれば、価格競争になるのは当たり前なのです。

全く同じサービスを受けることができるなら安いほうを選ぶのが、消費者の心理です。そこで美容室側は、価格以外の価値をどうやってお客様に感じてもらうかを考える必要があります。

価格競争に陥る美容室の特徴

業界として競争が激しい状況のなか、どのような美容室が価格競争に陥ってしまうのでしょうか。

その特徴を解説していきます。

①安易に価格競争に参加する

安易に価格競争に参加する美容室は、泥沼の価格競争に陥りやすいです。

メニューの価格を下げるということは、その分、より多くの人数をこなさないと、従来と同じだけの利益を上げることができません。

また、価格を下げて一時的にお客様が増えたとしても、ライバル店が競争のために価格を下げてしまえば、増えたお客様は元に戻ってしまう可能性があります。

ほかの対応を行わない初期の段階で価格競争に乗り出してしまうのは、得策とは言えません。

②ライバル店と差別化できていない

自店舗をライバル店から差別化できていないと、美容室は価格競争に陥りやすいです。

マーケティングにおける「差別化」とは、ライバル店との違いを作ることによって、競争に優位な立場に立つことをいいます。

この差別化した部分によって、ライバル店より値段が高くても、サービスが売れる状態が理想です。

差別化されていないと、ほかのサロンと似たり寄ったりなサロンに見えてしまうので、お客様の印象に残ることがなくなってしまいます。

また、似たり寄ったりなサロンのなかから来店するサロンを選ぶときは、価格の一番安いサロンを選ぶのが消費者心理です。

つまり、自店舗を差別化しないと価格競争に陥ってしまうのです。

ここに、ライバル店と差別化することの重要性があります。

③新規のクーポンを安くしすぎている

新規のクーポンを安くしすぎている美容室は、価格競争に陥りやすいです。

新規のクーポンと再来のクーポンに価格差がありすぎると、値段の安さを求めて色々な美容室を転々としている回遊客をつかまえやすくなってしまうからです。

回遊客は、値段に価値を感じているので、再来せずにほかの美容室に行ってしまいます。

新規向けの安い値段のサービスばかり売れてしまうので、結果価格競争に陥ってしまうことになります。

④セットメニューが魅力的でない

カットとカラー、カットとカラーとパーマなど、施術を組み合わせて作るセットメニュー。

このセットメニューが魅力的でないと、美容室は価格競争に陥りやすくなってしまいます。

なぜなら、カットだけ、カラーだけなど、単発のオーダーをこなすだけでは、客単価が低くなってしまうからです。

客単価が低くなるということは、その分をお客様の人数をこなすことによって補填しなければなりません。

その際に価格を下げて対応しがちであるため、価格競争に陥ってしまうのです。

⑤サロンの価値がお客様に伝わっていない

サロンの価値がお客様に伝わっていない美容室は、価格競争に陥りやすいです。

いくら魅力のあるサービスでライバル店と差別化したとしても、それがお客様に伝わっていなければ意味がありません。

ポータルサイトやホームページ、SNSなど、現在はお客様に情報発信できるツールがたくさんあります。

これらを上手に利用し、サロンの価値をお客様に知ってもらう必要があります。

泥沼の価格競争から抜け出すための対策

ここまでは、価格競争に陥る美容室の特徴について紹介してきました。

ここからは、泥沼の価格競争から抜け出すための対策について解説していきます。

①安易に価格を下げない

いくらライバル店との競争が激しいからといって、安易に価格競争に参加しないことが、価格競争から抜け出すための対策です。

施術の価格を下げることには、さまざまなリスクが伴います。

例えば、価格を下げた分、多くの人数を来店させないと従来の利益を生み出せません。

また、価格を下げるだけならライバル店も簡単に真似できてしまうので、さらに競争が激化する可能性もあります。

さらに、施術の価格を下げると、安い値段に価値を感じるお客様を呼び込むことになります。

そのようなお客様は値段の安さを求めてサロンを転々としている場合も多いため、リピートに繋がりづらく、自店舗が利益を生み出しづらい体質に変わってしまうこともあります。

このように価格を下げることにはさまざまなデメリットがあり、泥沼の価格競争に巻き込まれないためには、安易に価格を下げないことが重要です。

価格を下げる前に、価格以外の部分で価値を上げることができないかをよく考えるようにするとよいでしょう。

②ライバル店と差別化する

自店舗をライバル店から差別化することで、価格競争から抜け出すことができます。

「差別化」とは、ライバル店との違いを作ることによって、競争に優位な立場に立つこと。

さらに、ライバル店より値段が高くてもサービスが売れる状態が理想です。

ライバル店と違う部分、つまり差別化した部分に価値を感じたお客様は、値段が高くても自店舗に足を運んでくれることでしょう。

具体的には、以下の部分を差別化することができます。

ブランドイメージ

まずは、ブランドイメージで自店舗を差別化することができます。

ブランドイメージとは、その美容室の雰囲気のようなもの。

それを、まだ来店したことのないお客様に伝えることができれば、ライバル店との違いを作り出すことができます。

例えば、店舗のロゴやポータルサイトのデザインなどに統一感を持たせることで、イメージがブランドとして立ち上がってきます。

ブランドといっても難しく考えすぎずに

  • 自店舗がトレンド系なのか?
  • アットホーム系なのか?

それだけでもお客様に伝えることができれば、より多くのお客様が自店舗に目を留めてくれるようになります。

施術の内容

施術の内容で、ライバル店と差別化することもできます。

例えば、スタッフの技術力がライバル店よりも高いと、差別化の要因になります。

そのために、スタッフの技術力を上げるための講習会を開く、スタッフがお客様に施術するなかで気になったことはきちんと伝えるなど、普段のスタッフの教育に力を入れることで、ライバル店と差別化が図れます。

また、スタッフの接客力も重要です。

美容師とコミュニケーションが取りやすいことは、ライバル店にお客様が流出してしまうことを防ぐ効果があるからです。

それぞれの個性を生かしながら、スタッフ同士でロールプレイングをして意見交換をしてみるなど、接客力に注目する機会をできる範囲で取ってあげるとよいでしょう。

また、ライバル店では扱っていない商材を導入することによっても、差別化することができます。

さらに、ライバル店にはない設備を導入していることを伝えることも、差別化の要因になります。

付帯サービス

施術以外の付帯サービスでライバル店と差別化することもできます。

例えば、施術中に提供するドリンクやお茶菓子。

こだわりの素材を使用していることを伝えれば、お客様はそこにライバル店にはない価値を感じてくれるはずです。

また、再来で割引が受けられるクーポンを用意すれば、サービスに魅力を感じてくれたお客様を逃がさないことができます。

ただしその際、むやみに価格を下げるのは危険です。

ライバル店との価格競争を避けるために、きちんと自店舗の利益を確保できる値段設定にするようにしましょう。

来店の動線

お客様の来店の動線を差別化することもできます。

動線とは、お客様が自店舗に予約をするまでにたどる方法のこと。

現状はホットペッパービューティーなどのポータルサイトでの集客をメインにしている美容室が多いですが、それ以外の予約方法でお客様を確保できることは、ライバル店との差別化要因になります。

なぜなら、ポータルサイトは自店舗以外の美容室もおすすめされるようになっているため、お客様が流出しやすい予約方法だからです。

そのため、自店舗のホームページやSNSから予約を獲得できる状況で、ライバル店と差別化することができます。

③新規のクーポンを安くしすぎない

新規のクーポンを安くしすぎないことは、美容室が価格競争に陥らないために大切なことです。

新規のお客様を獲得する目的でやってしまいがちなことですが、これを行うと、再来のクーポンとの価格差についてこれないお客様が出てきてしまいます。

つまり、新規のクーポンを利用したら、別の美容室に移ってしまうお客様が多くなる可能性が高くなってしまうのです。

新規のお客様を獲得する目的は、一度限りの施術をすることではなく、再来してもらうことによって継続的な売上を上げていくことです。

そのために、新規のクーポンと再来のクーポンにあまりにも大きな価格差をつけることは避けたほうがよいでしょう。

④セットメニューの作り方を工夫する

セットメニューの作り方が上手な美容室は、価格競争から抜け出すことができます。

なぜなら、セットメニューが魅力的だと、カットだけ、カラーだけなど単発のオーダーをするお客様が減り、客単価が上がるからです。

客単価が上がることは、価格競争から抜け出す糸口になります。

セットメニューの見せ方としては、そのメニューが具体的にどんなお悩みを解決できるのか、どんな人向けのメニューなのか、を具体的に説明するとよいでしょう。

また、セットメニューの価格設定を松竹梅にランク付けすることで、次回来店時にもうひとつ上のランクのメニューを勧めやすくなり、客単価アップが期待できます。

⑤サロンの価値のアピールに気を配る

サロンの価格以外の部分の価値のアピールが上手だと、価格競争から抜け出すことができます。

例えば、いざ来店してみるととても雰囲気が柔らかく居心地のいいサロンでも、伝え方が上手でなければ、サロンに行ったことのないお客様には分からない情報になってしまいます。

多くのサロンは美容室の実際の魅力が伝わっていないケースが多いです。

ところが、ポータルサイトやホームページ、SNSのデザインを柔らかい雰囲気が出るように統一すれば、来店したことのないお客様にもその情報を伝えることができます。

そのように、価格競争を抜け出すための取り組みは、お客様に伝わって初めて機能します。

取り組んだことがしっかり伝わるよう、気を配って情報発信していくようにするとよいでしょう。

まとめ

この記事では、美容室が価格競争になりやすい理由や、価格競争に陥る美容室の特徴、泥沼の価格競争から抜け出すための対策について解説してきました。

まずは価格競争を避け、価格以外の部分でどう勝負できるかを考えるのが得策です。

小さなことでもできることからひとつずつ変えていくことで、経営の体質は変わってきます。

価格競争にならないような美容室を目指していきましょう。